Ctrl+Fショック

RIAとかゆって、結局ほとんどがC/S時代のVBとかDelphiとかで作ってたUIを再現したいって話かと思うんですよ。

もちろん中にはぐっとエンタテインメントなかっちょえーUIな要望もあるかと思いますが、RIAな開発環境を使う側のニーズの絶対数の話だと、まあそうかと思うですよ。

で、がんばったわけですよ。

が、お客様がやろうとしたオペレーション例。

  • とにかく検索ボタン押す
  • 検索結果が一覧表示
  • 欲しいデータをCtrl+Fで探そうとするも、できない
  • 検索できないんですけどという問い合わせ

今ブラウザを使って仕事しようって人はみんな普段の生活でブラウザ使ってあれこれいじってるわけで、そうすると、欲しいデータに辿り着くための方法というのは「Ctrl+F」なんですよ。

HTMLでいいんですよ。いや、HTML「が」いいんですよ。覚える事少ないから。

しかも求められてるのって、S2の従業員サンプルとかの、C/Sぽい画面をHTMLで再現したって奴じゃないの。一覧表示されてる中からブラウザの文字列検索使って欲しいデータは探す、表示データの印刷はブラウザの印刷機能を使う、それで当たり前な世界で日々暮らしてて、同じ事を仕事でやりたいって、ええそうなの?とうろたえつつも、深く納得してしまった。

というのも、C/S作ってた時の事を思い出した次第で。たとえば「通常出荷/無償出荷/返品」なんて区分を選択する場合、コンボボックスですわな。Officeとか使い慣れてる側からすれば。

でも当時、使う人からは大不評で、結局こうなった。

出荷区分 [_] 1:通常出荷 2:無償出荷 3:返品

「[_]」の部分は入力欄で、もちろんカスタムコンポーネントで、1、2、3のいずれかしか入力出来ない、みたいなーみたいなー。

今まで使ってたホストの画面と一緒じゃないとやなのよね・・・。その方が覚える事ないし、なにせテンキーだけで入力出来る(カーソル移動は当然Enter)。

それと同じ事が起きたのかなあと、思った訳です。

C/S再現のみのRIAなんて開発者と、あとそうだな、情シスが嬉しいだけなのと違うのかな。

きっと検索条件なんてね、ひとつだけでいいんですよ、入力欄。GoogleとかYahooとかAmazonみたいに。それで、全ての項目に対して全文検索

それで検索結果を一覧表示して、Ctrl+Fですよ。

画面としては一見貧弱だけど「これでいいんじゃないの」感といい、システム業界の考える当たり前とのズレ具合といい、イノベーションのジレンマのリトルホンダとかちっこいショベルカーとかの話を思い出したぞ。

俺は度胸がないから軽々しく「破壊的」とまでは云いませんが。云うなら後出しジャンケンで云いまーす。

まあ、全体の内の、検索→一覧表示ってあり方の部分だけなんだけど、考え方というかなんというか、RIAってどうよという気にはなった。

どこからか、携帯でいいんじゃねーのとかいう声も聞こえたけど、ちょっと普段着過ぎて仕事する気になれないのではないかという気もする。画面小さいし。

と思ったら、おととい4年ぶりに携帯買い換えたら、画面のでかさにおいちゃんシャッポを脱ぎました。