要求の引き出しうんぬん
お客様から要求を引き出すのに色々とメソドロジー云々やっても駄目なんじゃないかと、改めて思いました。
http://d.hatena.ne.jp/rokugen/20051024#1130088823でも書いた会計取り込み用ファイルのレイアウトのサンプルをお客様に戴いて、別途仕様を聞いてんですが、こんな感じ。
- 計上日
- 借方部門
- 借方科目
- 借方補助
- 借方金額
- 貸方部門
- 貸方科目
- 貸方補助
- 貸方金額
- 摘要
で、サンプルだと、貸借で内容が違うのは科目と補助くらいなもんで、部門とか一緒になってる訳です。話を聞いても、貸方に買掛金か未払金突っ込んであとは仕入明細から持ってきてパカパカ出してくらいしか云わない。
でもなーんか気持ち悪いのでいちよう突っ込みますわな。
「部門が貸借同じになってるんですけど、買掛金や未払金って、営業部門でなくて例えば『本社口』とかそう云う部門を作ってそっちで一括管理される事が多いんですが、どうですか?」とか。
すると、当然でしょって感じで、「貸方は『一括』って部門があるんで全部それにして下さい」とおっしゃられる。
やっぱりそうなんじゃん!
これ、今まで担当してた人が作ってたらボカーンだったと思う。仕訳とか作った事ない人だから。
別に「俺ってえらいだろう」と云いたい訳ではなくて、俺がたまたま会計周りの経験があったから助かっただけ。例えば在庫周りで似たような事が起きたら、俺はずっと貿易関係やら社内経費云々やら、在庫と云う概念がまるでないシステムばっかりやってきたから、お客様から云われた通りに粛々と作ってボカーンって事になると思う。
で、俺が今まで働いてきた、権謀術数魑魅魍魎弱肉強食やらずぶったくりビジネスワールドではどう対応するかと云うと、きっちりとドキュメント化しておいてハンコおさせて、ボカーンとなったら「ほらここにこう書いてあるからその通り作ったんですよ。違うんなら作り直すから金くれ」って所に持ってくのが是な訳です。そんで社長賞戴きで御祝いで歌舞伎町で豪遊ですよ。
そう云うのはもううんざりです。ドキュメントも大事ですけど、それが第一義的に云い逃れや保身の為に使われるのは、心が小さく小さくなっていきます。その前に最大限の努力をしたのかと。
ユースケースでもマジカでも、お客様の暗黙知になってるプロセスを如何に引き出すかってのは、方法論で何とかなりそうな気がするけど、BS勘定の部門の一般的な扱いなんて知らなきゃ知らないまんま。3級の簿記の試験にだって出てこない。やっぱり勉強せんといかんよなあ。
あと、ボカーンって失敗も必要なんだろうな。で、絶対忘れない事。
だから、今回の「外部システムとのインタフェース」に対してなめてかかった見積もりは、どうにもこうにも納得がいかん。前に失敗してるのになあ。やっぱり出向なんか行くべきじゃなかった。おっと愚痴だ。